「このまま病院で働き続けることが、本当に自分らしい働き方なのだろうか。」
夜勤をこなしながら、子どもの寝顔だけを見て過ごす日々。
助産師として10年積み上げてきたキャリアがある。
でも、今の自分には子どもが帰ってきたときに「おかえり」と言ってあげられない。
そんなモヤモヤを抱えながらも、
「起業なんて、自分には無縁の話」
「資格はあるけど、地域でどう活かせばいいかわからない」
と、一歩を踏み出せずにいる助産師さんや専門職の方は、少なくありません。
今回は、BCP(ベビーコンディショニングプランナー)代表・市場千陽が行った「自信回復セッション」の内容をもとに、専門職が子育て支援を仕事にするためのヒントをお届けします。
セッションの内容:助産師・Aさんのケース
今回ご紹介するのは、助産師歴10年・2児のママであるAさん(仮名)の事例です。
Aさんは退職後、子育てに専念しながらも「助産師として積み上げてきたものを、何か形にしたい」という思いを持っていました。
しかし、具体的に何をしたらいいかわからず、セッションに申し込んでくださいました。
Aさんが抱えていた「3つのわからない」
事前フォームに書いてくれた内容を整理すると、こんな悩みが浮かび上がりました。
- 自分に合った働き方がわからない(就職?起業?)
- 今のスキルをどう活かせばいいかわからない
- 起業は未知の世界で、自分にできるか不安
特に大きかったのは、「子どもが帰ってきたときに迎えてあげられる働き方がしたい」という、シンプルだけど切実な理想でした。
フルタイム・月5回の夜勤という10年間の働き方は、2人の子どもを育てる今の自分には合わない。
でも、それ以外の働き方を一度も経験したことがない。
だから「どうすればいいかわからない」になっていたのです。
セッションで起きた変化:「わからない」が「二択」になった瞬間
市場はセッションの中で、Aさんの言葉を丁寧にひとつひとつ整理していきました。
「理想はここだね。子どもたちが帰ってきても迎えできる働き方。その中で自分はどれに向いてるんだろう、という感じ?」
漠然とした「わからない」が、少しずつ輪郭を持ち始めます。
そして、Aさん自身の口から出てきたのは:
「助産師としての経験も、2人を妊娠・子育てしてきた経験も、生かしていきたい。
ママ向けのことがしたい。
ただ、起業か就職か、どちらが自分に向いているのかがわからない。」
「わからない」の霧が晴れ、「自分がしたいこと」と「まだ決まっていないこと」がはっきり分かれた瞬間でした。
これがBCPのセッションの特徴のひとつです。
答えを外から与えるのではなく、その人の中にある思いを言語化し、整理していく。
BCPが大切にしていること
BCPは、赤ちゃんの発達支援を軸にしながら、同時に「ママの心を元気にすること」を大切にしています。
そして、それは支援者自身にも同じように向き合います。
「すぐに障害を疑わない」という視点
赤ちゃんの発達の悩み——ねんね、反り返り、ずりばい、あんよ、姿勢、離乳食、お口ぽかん——
これらは一見バラバラな問題に見えますが、骨格・筋肉・重力・脳の関係から見ると、ひとつの土台でつながっています。
BCPでは「すぐに障害を疑うのではなく、身体とママの心のケアで改善できることはたくさんある」という考え方を大切にしています。
支援者自身の心を整える
BCPの養成講座では、支援スキルだけでなく、支援者自身の「心の癖」に気づき、整えていくことも学びます。
自分自身が生きやすくなること。それが、ママを支える本当の土台になるからです。
Aさんのような「自分に合った働き方がわからない」という状態も、その人の心の整理と言語化から始まります。
専門職が地域で子育て支援を仕事にする、具体的な可能性
「起業は未知の世界」と感じている方も多いですが、専門職が地域で活動できる場は確実に広がっています。
具体的な活動の形
- 赤ちゃん発達教室の開催:地域のママたちに向けた少人数の教室
- 発達相談室の運営:個別相談で深く関わる支援
- 行政・小児科との連携:地域の課題に応える専門職として
- 講師・研修活動:他の専門職や保育者への知識の還元
BCPの卒業生たちは、保育機関や専門職からも依頼を受けながら、自分のペースで教室と講師活動を展開しています。
「子どもが帰ってきたら迎えてあげられる」——そんなAさんの理想は、決して夢物語ではありません。
それを実現している先輩たちが、すでにいます。
まとめ:「わからない」は、スタートラインに立っているサインです
Aさんのセッションを通じて見えてきたのは、「わからない」という状態は、迷っているのではなく、可能性を手前にして立ち止まっているだけだということです。
助産師・保健師・看護師・保育士・歯科医療職……
現場で積み上げてきた専門性は、地域のママたちが本当に求めているものです。
「資格はあるけど、どう活かせばいいかわからない」
「子育て支援をしたいけど、起業は怖い」
そのモヤモヤは、行動することで少しずつ晴れていきます。
まずは、自分の「理想」と「わからないこと」を言語化することから始めてみましょう。
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