うつぶせ姿勢と赤ちゃんの発達
うつぶせで泣いてしまうのは、その姿勢が赤ちゃんにとってまだ負担になっているサインです。また、泣きはしないが、背中側が力み、頻繁に手で身体を持ち上げる動作ばかり出る場合も、体のどこにどのように力を入れて安定させればいいのか、動けばいいのか、認識できず、不愉快に感じることが多いです。
体の地図作り(ボディマッピング)は非常に重要なポイントです。赤ちゃんは生まれたばかりの時は口周りの感覚が特に発達していて、全身の感覚や自分の体の三次元的な認識はまだ未熟です。
感覚をアップする事で身体の扱い方が上手くなってきます。身体が認識できた後に、うつ伏せの安定に必要な筋肉がどうしたら獲得できるのか5つの項目から説明していきます。
効果的なアプローチ方法
うつ伏せの安定に向けて1~5の項目に対しての、マッサージや遊びを取り入れてみましょう。
1. 体の感覚を育てる工夫
身体の地図ができると、思ったように動きやすくなります。
- マッサージを通して全身の感覚を刺激する
- 手足を視界に入れ触れながら遊び、自分の体の認識を高める
- 仰向け→横向き→うつぶせという流れで体勢変換する際は、床に体を接したまま行う
2. 全身のリラックス状態を確認する
力みや緊張は感覚がその部位ばかりに偏ってしまいがちです。リラックスする事で、身体全体の感覚が入りやすくなります。
- 15分以上同じ姿勢でいる時どこか力んでいないか確かめ、力まないよう工夫する
- 横向きでもリラックスしていられるように膝を曲げ背中に丸みを持たせ撫でながらキープする
- 力みがあるとこはブルブルゆすったり、同じ姿勢が続いた時は背中側をマッサージして緩める
3. 力みのある所や肋骨をほぐし背骨が動きやすい身体にする
アウターマッスルなどの大きい筋肉の力みをぬく事で、お腹などのインナーマッスルに力が入りやすくなり、身体の真ん中に支点ができ、動きやすくなり、背骨の動きも増していきます。
- 肋骨の骨に沿ってマッサージなどで緩めて、肋骨と繋がってる背骨を動きやすくする。特に、鎖骨周りやわきの下の肋骨等硬くないか確認する
- 背骨の両脇をクルクル円を描くようにマッサージしながら硬さの違いなど感じていく
- 追視遊びや物を取る手の動きなどで、首の背骨から回旋や肩甲骨からの動きを促し、背骨の動きを出していく
4. お腹が使える身体を育てる
お腹が使える=腹式呼吸ができる身体になり、身体の軸ができてきます。軸ができる事で、うつ伏せの安定に繋がります。
- リラックス状態ができ背骨が動きやすくなった後、お腹の力を育てることが重要
- 背中側緩まると、仰向けで足上げができるようになります。あんよでいないないばあなどで遊ぶ
- メリーなどのおもちゃをおへその上あたりに置きあんよでキックできるような環境を作り、足をあげお腹の力を使っていく
5. 子どもに合った自然な姿勢を大切にする
どの姿勢もリラックスできる事が、次の発達の動きへ、動きやすい身体の土台となっていきます。
- 普段よくする姿勢が緊張の原因になっていることもあるので確認する
- 日常の姿勢を見直し、その子にとってリラックスできる姿勢を見つける
- 無理に理想の丸い抱っこなどを強制せず、その子がリラックスできる姿勢を尊重する
まとめ
背中の緊張をほぐし、体の感覚を育てましょう。リラックスした状態からお腹の力を育てると、自然とうつぶせが安定してきます。詳しく姿勢を見て整えたい方は、個別レッスンにて一緒にリラックスできる姿勢をみつけていきましょう。
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